ξ
血液検査ではようやく7月、8月と連続してCRPが0.1未満となりました。
同じくMMP-3は連続して2ケタを維持しました。
以前、花粉症で気管支炎(僕は呼吸器の炎症が多い)まで起こしていた時期の数値を見るとCRPは0.2~0.3ほどでした。
それでも当時の僕の平常値(人間ドック)の10倍です。
よく言われるCRP基準値0.3以下というのはいささか甘く、炎症がほぼないと考えられるのは0.1未満だろうと思ってきました。
一方、8月の圧痛関節数(運動時痛ではありません)、腫脹関節数の検査のうち、DASの28関節(写真)に絞ると、
圧痛関節数2、滑膜が肥厚しているとみられる腫脹関節数3くらいです。
それに患者VAS+医師VASを控えめに4、CRP≒0とするとSDAI=9となり疾患活動性は低で、まだ寛解というわけにはいきません。
SDAI:*1
高 >26
中程度 ≦26
低 ≦11
寛解 ≦3.3
なお、計算がやっかいなDAS28-CRPでは2.6となり、同じく疾患活動性は低で、寛解とはいえません。
DAS28:*2
高 >4.1
中程度 2.7~4.1
低 <2.7
寛解 <2.3
ξ
手指の圧痛、腫脹は関節リウマチの症状とみなしての計算ですが、
患者目線で見れば手指が痛んだまま、これで寛解ですと言われても釈然としないので、疾患活動性「低」は妥当かなと思います。
MTX6mgまで減薬してきましたが、症状のほうは横ばい状態が続き、本当に寛解は遠いです。
しかし、口内炎が軽くなり、お子様カレーでなくとも強気になれるのはうれしく、歯ブラシがブラッシング中に当って痛むことも減少して喜んでいます。
「夏は大体いいんですよ。」と担当医は、ヒトゴトのよう。
たしかに発病は真冬でした。
相変わらず不吉な担当医です。
ξ
寛解でなくとも疾患活動性が低い(たとえばSDAI≦11、DAS28<2.7)状態を維持できれば身体機能障害は悪化しない(むしろ改善する)、
とされていますからがっかりしないようにしましょう。
逆に抗リウマチ剤で疾患活動性を低くできなかった場合(たとえばSDAIやDAS28が中程度以上)が生物学的製剤投入の目安にされるのは、
そのままでは身体的機能が悪化すると考えられるからでしょう。
ξ
ところで鎮痛薬については次のような事情にあります。
鎮痛薬のアセトアミノフェンは、NSAIDsに比べ副作用が少なく欧米では変形性関節症などの軽度から中程度の痛みに対して第一選択とされている。日本ではようやく2011年に用量拡大と変形性関節症に適応追加。
また、COX-2選択的阻害薬であるセレコックスは他のNSAIDsに比べ胃腸障害が少ない新しいNSAIDs。
これらについてその添付文書などから使用の目安を簡単な表にしてみます。
ξ
最近、CRP、ESR、MMP-3のような検査データの改善と、手指のほか手首・肘・膝・足首などの散発的に起こる痛みはあまり連動しません。
そんなわけで、
(ロキソニンは僕には胃症状が強くダメなので)鎮痛薬の変遷を踏まえセレコックスとアセトアミノフェンを順次お試し中です*3。
ただ、
「どのようにして人間は痛みを感じるのだろう、痛みの機序、正体は?」と思わざるを得ません。
痛みというのは深い河のよう、溺れない程度に探究してみようかと。