たかがリウマチ、じたばたしない。

2015年に不明熱で入院、急性発症型の関節リウマチと診断された中高年男子。リハビリの強度を上げつつ、ドラッグフリー寛解≒実質完治を目指しています。

カーリング女子 「そだねー」と「そうだね」

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スポニチアネックスから

ξ

ピョンチャン・オリンピックが終わった。

韓国とは時差がないので、テレビを見ることができる夜に予定されている競技はライブで観ることができた。

結果が分かっている競技の録画はたいして面白くない。

このため、圧倒的にスピードスケート女子とカーリング女子となった。

スピードスケート関係は軒並みメダルを獲得し思いっきり楽しめた。

そしてカーリング女子は、思いがけないイギリスの一投で、突然、銅メダルが決まった瞬間、テレビのまえで絶叫、拍手となってしまった。

 

カーリング女子日本代表は、勝ち進むにつれ人気が出たようで、「おやつタイム(もぐもぐタイム)」とかも必ずテレビに映し出されるようになった。

その時間が、羽生結弦選手のインタビューか何かに差し替えられたとき、NHKにずいぶん苦情が寄せられたそうだ。

また、このとき食べていたケーキが北見市の菓子店製であることが知られ、注文が殺到し受注ストップしてしまったそうだ。

競技のハーフタイムのつまみ食いを映し出して何になるのだろうとも思うが、競技中の緊張感あふれる表情とギャップのある選手らのリラックスした雰囲気に、視聴者はホッとしていたのかもしれない。

 

ξ 

しかし、日本代表となったLS北見の話題のうち、結構、びっくりしたのは「そだねー(=「そうだね」)と聞こえる「北海道弁」が注目され、ネット上にその動画があふれたことだ。

当初、僕は「そうだね」って北海道弁だったかね、と家族に聞いた。

まさか、というのが家族の意見、「そうだね」は共通語(標準語)に決まってるべさ、というのが家族と僕の共通意見だった。

 

競技中の作戦協議で「そうだね!」と相槌を打っているのであって、僕はそれが北海道弁には聞こえなかった。(ただし、そのほかに北海道弁ふうの会話はあった)

彼女たちも銅メダル獲得後のインタビューで、北海道弁だとは思わず「自然に喋っている」だけだったと答えている。

 

これはマスコミによって演出されたものだろうし

それに乗っかり道民・道出身を自称する人々の「そだねー」は北海道弁だと騒ぎ立てる記事もあったが、僕は本当かね、とずっと疑問に思っていた。

 

一瞬不安になって、いろいろ思い起こしていると

ああ そうだね すこし寒いね 今日はありがとう 明日会えるね

オフコース『YES・NO』 )

という歌詞が浮かんだ。

かつて僕らが単独(ソロ)で、時々男子複数で一部ハモりながら(?)、カラオケでがなり立てていた歌だ。

これは小田和正の歌であって、方言を売りにした吉幾三の歌ではない。

だから「そうだね」は、昔から共通語(標準語)だった(笑)に決まっている。

 

僕は北海道弁についてわざわざ研究したことはないが

歴史的にみて北海道弁という共通的な言葉が開拓当初からあったはずがない。

道路・鉄道網の整備によってヒトが道内を容易に行き来できるようになり、また当然必要性もあって交流、移住が進んだ結果、次第に言葉が共通化していったのではないかと思える。

もっと重要だと思えるのは、マスメディアの発達により道内の交流による言葉の変化に標準語もかぶってきたことだ。

 

ξ 

支配的な共通語に対して地域毎の方言が、固有の語彙、発音、アクセント、イントネーションを持っているものとすれば

通化していく過程で地域固有の語彙がどんどん廃れても、発音、アクセント、イントネーションの衰退とは時間的なズレがあり、それらは当分残るだろうと思える。

LS北見のメンバーは「そうだね」という共通語(標準語)を使っていたにすぎず、それがたまたま北見地方(常呂(ところ)町地区という説もある)に残存するイントネーションの影響を受けていただけだろう。

 

方言を持つ地域において、方言だけが使われ共通語(標準語)が使われることがないと思うのはまったくの偏見だ。

 

面白くないのは、NHKの実況アナウンサーまで「北海道弁」だと言い面白がっていたことである。NHK北海道弁=北海道方言の定義を聞いてみたい)

違います、「そうだね」は共通語(標準語)です、だから北海道では誰でも知り普通に使っているはずです、LS北見のメンバーが使っていたようにです

と、僕は思う。

使用された支配的な共通語(標準語)がわずかでもゆがんでいたら、面白がって揶揄するのは気分が悪い。

帰国したときのインタビューで、松岡修造が5人全員に「そうだね」を順番に叫ばせるという醜悪なシーンに目を背けた。

 

ξ 

スポーツチームが、支援組織・サポーターのようなコアなファンを超えて人気化(メジャー化)していくとき

もぐもぐタイム」とか「そだねージャパン」とか一般のファンと広くつながることのできる、敷居の低いキャッチフレーズ、イメージがどうしても必要な時期があると思う。

それによって選手には思いがけないこと、本業とはいえないことでも甘受しなければならないことがあるかもしれない。

LS北見の藤沢選手は、「カーリングを知ってもらって普及するきっかけになればいい」とインタビューで軽く受け流している。

若くて馬力のあるアスリートは、冷静でしたたか、なのだと思った。