たかがリウマチ、じたばたしない。

2015年に急性発症型の関節リウマチと診断された中高年男子。リハビリの強度を上げつつ、ドラッグフリー寛解≒実質完治を目指しています。

足の裏の痛みから解消する

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http://www.asics.com/jp/ja-jp/running/pronation

 

足裏の痛みのこと

 

現在、背中から下のほとんど、つまり背中、臀部、脚、足裏の痛みに付きあっている。

これらが就寝のような安静時に痛み、目が覚めることがあるのにはうんざりである。

昨年末に、左足の膝から下が急に痛くなってまともに歩けなくなったので整形外科に行った。このとき、もっとも痛んだのは左足の裏である。

 

ちょっと調べただけでも、いろいろな説明に行きつく。

腰椎や仙骨に異常があり神経を圧迫している。これが足先の痛み、しびれの原因となっている。よって腰の構造異常を治療しなければ足裏の痛みは治らない、というような「高度」な説明がある。

 

また、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)のような筋痛症の立場をとる場合でも、腰、臀部、脚部の拘縮により足裏にまで違和感が生じているとみなすことはあるだろう。

背中が痛いと言えば、遠く腹側の筋肉を緩める施療がなされることがあるように、である。

 

痛みに長く付き合わされている者からみれば、構造異常筋痛症も、両方原因になっているだろうなぁとは思う。

例えば僕には腰椎すべり症がある。これが神経をたいして圧迫していなくとも腰椎の形状が正常ではないのだから

無意識にバランスのよくない独特の体動、筋肉の使い方が繰り返され周辺の筋筋膜が硬くなり拘縮しやすくなっているかもしれない。

 

僕はなるべく、痛い箇所に痛い理由があるのではないか、から考えるようにしている。

痛み対策が抜本的、本質的なのかどうかは次の段階である。

 

 

2つの画像検査

 

1.足趾のX線検査

整形外科は決して画像検査だけで判断するわけではないが、X線画像をみて偏平足(「成人期偏平足」)ではないかと言う。*1

足には体重を支えるアーチ構造があり、腱の変性や体重負荷により、腱は血流が悪くなりがちで障害がおこりやすく、徐々に断裂しアーチを吊り上げられなくなるそうである。

 

僕:「加齢ですか?」

医師:「いや、年をとっても変形しないヒトは変形しない。」

僕:「関節リウマチは関係ありますか?」

医師:「大いにあります。」

 

あっさりしたものである。

しかし、関節リウマチの炎症真っ只中に、ギブスをしろとか、サポーターをして足の変形を防げとか言われたことはない。

いまさら関節リウマチのせいです、といわれたところで取り返しがつかない。

たしかに繰り返し荷重がかかれば炎症中は変形しやすいだろうし、一方、鎮火しても自然に元に戻るとも考えにくい。(実際、手指は元に戻っていない)

いずれにしろ足のアーチはへたり出しているらしい。

  

2.足関節超音波検査

関節リウマチの再発は考えられないか。

最近はCRP<0.1なのであまり心配はしていなかったが

診察室にある簡易型エコーではなく、予約制の、入院時以来の本格的なエコー検査を受けることになった。

その結果、足首から下のすべての関節について滑膜肥厚や血流異常は認められなかった。

これは本当にうれしい。

これで異常が出れば膠原病内科に即、Uターンだった。

 

 

足のアーチ構造をサポートする

 

結局、整形外科からは、足底板(インソール、保険適用でも高価!)を作ったらどうかと勧められた。

わかりました、しばらく様子をみてから決めます、と言って帰ってきた。

歩きにくくなる痛み治療は何もなされていない。しかし足関節の損傷、炎症は無いのだから何でも試してやれと思った。

 

足は骨がしっかり組みあがってアーチ構造を維持しているが、関節リウマチでは、足に変形が起こりやすく痛みや感染の原因になるという。

だから①アーチのサポートと②歩き方の工夫が重要だという。

アーチは指の根元の横アーチと、かかと方向への縦アーチがあり、地面に接地しない構造を持っている。

縦アーチは着地時に土踏まずが下がることで衝撃を吸収している。

横アーチが崩れて外反母趾・開帳足、縦アーチが崩れて偏平足が起こるという。

これらはひざ痛、股関節痛、腰痛にも繋がっているそうだ。(「関節リウマチの患者さんのための足の変形予防フットケア」、中外製薬

 

縦横のアーチ構造をサポートするために

  1. 100円ショップなどで販売されているパッドを靴底に貼る。
  2. 市販のインソールを購入する。
  3. 病院で義肢装具士に専用のインソールを製作してもらう(保険適用可)。

のような対策が挙げられている(前掲パンフレット)

 

そこで僕は次のようにすすめてみた。

《1》

まず、靴かかと外側がすり減る偏平足に向くオーバープロネーション用のランニングシューズ(アシックスGT-2000 NEW YORK 6-SUPERWIDE)を購入し、客先での打合せのときなども履いたまま、しばらくの期間履き具合を試した。(上の写真)

 

《2》

ダイソー「インソールパッド」を購入し、貼る場所もまた何日か試行錯誤のうえ、ランニングシューズのインソールに貼り付けた。

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《3》

「アーチフィッター・インソール・我慢できない足裏用」というインソールを購入し、ふだんよく履く靴を選んで敷いた。

足裏痛/足底筋膜炎|AKAISHI online

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これらを地味に(!)試して2か月以上経つが、現在のところ歩きにくくなるような足裏の痛みはなくきわめて順調である。とりあえずインソールの使用は成功したことになる。

 

 

足底の筋筋膜をストレッチで柔らかくする

 

足裏の痛みは、筋肉が固くなったためと考えている記事に依りながらストレッチを試してみた。

ストレッチの場所は、直接足裏ではなく

・ふくらはぎ

・太ももの裏(ハムストリングス

・足の甲から脛(すね)

・足首回し

などである。*2

驚いたことに、これは即効性があり、リウマチ性炎症のように、熱っぽくヒリヒリした足裏の痛みは2~3日で消えた。

つまり足裏が気になって寝付かれないということはなくなったのである。

 

僕の場合の足裏の痛み対策についてまとめれば、次のようになると思う。

  1. まず足の関節付近に損傷や炎症がないか必ず診断を受ける。
  2. アーチの変形には、インソールで適切にサポートして歩行時の痛みが無いようにする。
  3. 足底の筋筋膜の拘縮には積極的なストレッチが非常に有効である。

 

*1:

「成人期扁平足」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

*2:

足底筋膜炎のリハビリ|失われた足の機能が劇的に回復する4つの方法

この参考記事では、リウマチ体操で薦められているタオルギャザーや足指のグーチョキパーのほかつま先立ち、足の筋トレはダメとしているが、ほかの筋肉への効果はあるはずだから過度にならない日常の体操レベルでは気にする必要はないと思い僕は排除していない。