たかがリウマチ、じたばたしない。

2015年初めに不明熱で入院、急性発症型の関節リウマチと診断された中高年男子。リハビリの強度を上げつつドラッグフリー寛解を目指す。そしてゆっくりとリウマチ治療について考えていきたいと思います。

やはりリウマチ治療薬の減量を目指そう

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ξ  

朝、布団のなかで、手指のあたたかさとふくらみを感じると、何ともいえない幸福感があります。
発病して以来、ずっと冷たくツンツルテカテカだった指の、第2関節に柔らかな皺が戻ってくると、同じ血が流れる自分の体なのだとあらためて感じます。

 

夏のせいだね、と僕はうっすら汗をかいてしまう時季の目覚めに思います。
たしかに変わったことと言えば、PSLを止めたこと、初夏になったことくらいです。
手指から昼間の湿布は消えています。夜のみ指に巻きつけ軽くテーピングしながら寝るようにしています。

 

ξ  

PSLを止めてよかったのは、服用に伴う様々な副作用を、累積投与量とかややこしい問題を含めて一気に忘れてしまったことです。

PSLのことを考えることがなくなったのです。

 

PSLの離脱症状かもしれない倦怠感や朝の具合悪さ、腫れ・痛みの再発は、僕の場合、10mgから5mgの過程に大きかったと思います。
5mg以下では、腫れっぽい、うすら痛いというのはあったものの、5mgから4mg、4mgから3mg、3mgから2mgといった過程でたいして変わるものではありませんでした。つまり、一気に中止してもよかったような時期に思えました。

 

しかし担当医の指示どおりゆっくり減薬した*1のは、増悪でもした時に
アンタの言うとおりやってきたんに、なして悪くなるん?
と喧嘩の材料を確保しておくため(笑)、でした。

 

ξ

「教科書」では、すべての症状やデータが改善することを待っていると

「非常に時間がかかり、副作用のリスクが増すため、軽快の兆しがみられれば、減量の方向にもっていく。」と

はっきり書いてあり、だらだら使うものではないとわかります。
さらに前回の記事でも引用した産業医大第1内科学講座の「膠原病・リウマチ性疾患治療指針(第11版)」から、ステロイドの使用に関する記述をみてみます。

副腎皮質ステロイド(合成糖質コルチロイド)
① 原則としてRAには投与しない。
1. 少量では、関節破壊の抑制はできず、一度投与すると減量、中止が困難。
2. 副作用の問題。長期的生命予後を悪化させるとの報告が多い。
3. 抗炎症薬と抗リウマチ薬を的確に使用すれば、不要な症例が多い。
② 少量PSL換算<0.1mg/kg/日を1996年ACRガイドラインに沿って使用。
a. 発熱等の全身症状を伴う激しい関節炎で抗リウマチ薬の効果発現が待てない際
b. 抗炎症薬と複数の抗リウマチ薬でも全く効果が認められない場合
c. 社会的背景のため絶対的鎮痛を要する場合
d. 疾患活動性が制御されれば適宜減量する。(以下略)

同病院では、関節リウマチにはPSLを投与しないことを原則にしています。

その理由を3つ上げていますが、抗炎症薬と抗リウマチ薬を的確に使用すれば、不要な症例が多いと、臨床経験から判断している点はすごいと思います。

 

ξ  

僕はこの考えに賛成です。

PSLが主たる治療薬である他の膠原病と関節リウマチは異なるからです。

また②の場合でも医師と共同してゆっくり減薬する限り中止可能と思われるからです。
治療手段としては、昔のリウマチ治療の常識と異なり、抗炎症薬と複数の抗リウマチ薬でも全く効果が認められない場合(上記②のb)以外に、PSLの使用は考えられないのでしょう。

 

ξ  

PSLの副作用だったのか、MTXの効果なのか季節の変化なのか証明はできませんが、PSL中止の頃から大幅に変わった点をまとめてみます。

もちろん僕の場合です。
大きくは次の4つです。②~④はPSLの副作用として挙げられるものです。

PSLの副作用に全く関心が無くなった。逆に何か不調があってもPSLのせいにできなくなった。→ これは大きなストレス解消になった。

抑うつ、気分が落ち込む、やる気がでない、悲観的、不安感、不眠 → 上記1と無関係ではないと思うが著しく改善した。

身体の冷え → PSLの投与が始まった頃、身体が冷えて寒く掛布団を増やした。PSL中止前後から末端(手指、足指)が温かくよく動くようになった。

見えにくい、かすんで見える、眩しい、視力低下、目の痛み → 著しく改善した。眼科から出されたドライアイ、アレルギー性結膜炎の眼薬を忘れる日が多くなった。

  

ξ

決して急ぎませんが、次はMTXの減量です。
患者は、関節リウマチがコントロールされているなら、抗リウマチ薬はその量を維持するものだと、教科書的な保険をかけた言われ方には納得できないと思います。

医師は、MTXを処方されていない患者のうち副作用のために中断した患者が40%を超えるのをご存知ですか。
厳しく言えば抗リウマチ薬の減量方法を視野に入れていないような臨床医は不勉強のタマモノ、ただの事務官僚だと思います。

 

ξ 

膠原病・リウマチ性疾患治療指針(第11版)」のMTXの部分*2を再掲してみましょう。

MTX単独療法で(NSAIDsやステロイドは中止)、

寛解(SDAI≦3.3)が24週間持続し、
RF陰性ならば、MTXを6-8mgに減量し、半年後に中止。
RF陽性ならば、MTXを1-2mg/月ずつ減量し中止を目指す。

RFが陽性か陰性かはいずれにしても減量・中止が目標ですから患者にはあまり問題ではありません。

重要なのは減量開始時点で、NSAIDsやステロイドは中止になっていることです。

つまりNSAIDsやステロイドを使いながらMTXを減量したりしないという、当たり前と言えば当たり前の方針ですが厳しいものです。

まずはNSAIDsフリーやステロイドフリーを維持できるよう薬剤を調製しなければなりませんね。
そして臨床的寛解を目指さなくてはなりません。

 

ξ  

関節エコーは当初診断時、X線は半年に1回くらいですが、

僕の担当医は、かなり前から「まずはPSLをゼロにしましょう。次にMTXを減量していきましょう。」と言い切ってきました。

そして淡々とすすめてきました。
年を超え春になってからは、僕は通院のたび、ドキドキするのです。