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たかがリウマチ、じたばたしない。

2015年初めに不明熱で入院、急性発症型の関節リウマチと診断された中高年男子。リハビリの強度を上げつつドラッグフリー寛解を目指す。そしてゆっくりとリウマチ治療について考えていきたいと思います。

リウマチ患者のゴルフ挑戦*序

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ξ  

関節リウマチを発症してから読んだネット記事と言えば、ニュース以外は医療機関・学会関連のものばかりでした。
最近、ブログ(日記型HP)を始めてからは、他の方のブログもいくつか読むようになりました。

もっとも、病気×(かける)リウマチというたいへんネガティブで限定的なカテゴリーのなかでの話ですから、多くのブログやFBなどで語られているかもしれない旬の話題は全く知りません。

 

そういう狭いカテゴリーですが僕が目を丸くして読んでしまう記事は、病気持ちでありながら仕事やスポーツに「逸脱」してしまう方々の記事です。
仕事やスポーツといっても生計のためだけでなく、まるで生きてる証を求めるかのように夢中で打ちこんでしまう姿がみえるのです。

  • 大丈夫ですか? そういう無茶、無理を重ねる生活が病気の原因になったのではありませんか?
  • 無茶、無理を続けていると病気の治りが遅くなりませんか?
  • 医師は知っていますか? 医師は何と言っていますか?

 

ξ  

ハラハラしてこんな具合に余計な心配が次々と浮かんできます。
関節リウマチでいえば安定期に達して、身体は日常活動がそれなりに可能な状態にあるのでしょう。

 

まさか自爆テロを敢行しているわけではないでしょうから、身体の細胞をボロボロにして治癒力を弱めたり薬剤への抵抗力を弱めたりしないよう、栄養不良にならない食事や必要な睡眠には冷静に気を使っているものと思います。

また、医師のリコメンドする治療方針も冷静に受け入れきちんと服薬しているのだろうと思います。

 

それでもはみ出して頑張ってやってしまえ!といった感じでしょうか。
医師からみれば、あぶなっかしいところがありそうですが、こういう「冷静な逸脱者」が、生きてる姿だよね、と僕は思います。
病人である前に、ただの生活者ではありませんか!

 

ξ  

無茶、無理といえばヒトゴトではありません。

技術者として長くいた工事現場から内勤に回る時期が来て、僕はそのギャップに苦しむことになります。

憂さ晴らしにゴルフを覚えたといってもいいでしょう。

 

たいてい金曜日は残業の流れで遅い飲み会となり、深夜に帰宅して数時間ウトウトしたあと、4時半には起き出してゴルフ場に向かい、日曜日は疲れ果ててゴロゴロ、月曜日はまたエンドレスというほかない仕事に向かっていく生活でした。

 

ξ  

何のためのゴルフだったのでしょう。

到底ゴルフを楽しんでいたとは思えません。罰ゲームの苦役みたいです。
過剰な仕事には過剰な運動でというように、長い間、肉体の酷使でしかバランスをとれなかったのかもしれません。
発病してからは肉体の酷使はありません。
しかし心の動きの過剰、心の酷使はありそうです。これもバランスが悪いですね。

 

ξ  

関節や筋肉がこわ張って動きが悪いから、少し動くと痛くなるから、まだ腫れている関節があるからと、言い訳を考えていたらアウトドアのゲームは再開できないでしょう。
一方、修行僧のように黙々とストレッチを続けていくのも大変です。

 

しかし近いうちにゴルフをするんだと言い聞かせたらどうでしょう。

今はゴルフのオフシーズン、来シーズンに向けたトレーニングなんだと思うことができたらどうでしょう。
ストレッチは継続できるのではありませんか。

 

ξ  

こうして発病半年後くらいから部屋の中で、短いクラブをブラブラさせ始めたのです。
指が曲がらないのでグリップを掴むことができず摘まんでブラブラさせていました。
ゴルフスイングには不可欠な条件があって、クラブの先のヘッドが加速中にボールに当てる必要があります。
感覚的には地上のボール付近で、ビュンという風切り音が聞こえればまずまずです。
手の動きでだけで押すようにボールに当てに行くとヘッドスピードが落ちてビュンという風切り音は聞えません。

この場合ボールは飛びません。
薪割りを想像してみると分かりやすいと思います。
手首を柔らかくして鉈を振り下ろすとスパッと薪が割れそうです。

しかし薪から外れるのを怖がって手首を固くして薪に当てようとすると、薪に鉈が刺さるくらいで割れないでしょう。

 

ξ  

しかしゴルフクラブを摘まんでブラブラさせていても、振り子のように振れるだけでヘッドのフェイスもアッチコッチ向いて安定しませんし、全くスイングにはなりませんでした。

 

あるときパターのように持ってみることを思いつきました。
逆オーバーラッピングという握り方(写真)で、グリーン上でパットをするときだけこの持ち方に変える選手がいます。
左指の人差し指が最も痛くて曲がらないのでそれを伸ばしたままグリップすると逆オーバーラッピングになります。
これはクラブの動きを損ねるように働く握り方ですから、ドライバーのように長く、飛ばすためのクラブで用いることはないでしょう。
しかし僕はクラブをグリップする方法があれば何でもよいと思ったのです。
こうして次の半年間は、どうしたらヘッドスピードが上がるのか思案しながらブラブラ振っていました。


ξ

このグリップでクラブを握っても、従来どおり手指と手首で持ち上げるようにバックスイングを開始しては、

腫れて痛む小関節に、ただただ負荷がかかるだけの「手打ち」となりリウマチ患者向きではありません。
ようやく、

  1. 手指と手首の関節に力を入れて初動させることなくバックスイングし、
  2. 手指と手首の関節にはスイング中、遠心力がかかるだけで、
  3. ボール付近でビュンと加速できるスイング

を覚えたのです。
ゴルフクラブを握ろうと決心するまで半年、握り方にたどり着くまで半年、手首と手指の関節だけでバックスイングしない打ち方を覚えるまで半年といった経緯でした。

 

「今を楽しめ」*1と言って僕を絶望させた先生さま、
主人公リチャード・キンブル「逃病者」
として「逸脱」するかもしれませんよ。
ただし「冷静な逸脱者」としてね。