たかがリウマチ、じたばたしない。

2015年に急性発症型の関節リウマチと診断された中高年男子。リハビリの強度を上げつつ、ドラッグフリー寛解≒実質完治を目指しています。

2017-01-01から1年間の記事一覧

大人になること、子どもでなくなること  その2/4

これは 大人になること、子どもでなくなること その1/4 の続きです。 3.「子どもでなくなること」と 希望 今のところ、「大人」・「子ども」・「マジョリティ」・「マイノリティ」・「成長」などの言葉について、僕はその定義をはっきりさせないまま用い…

大人になること、子どもでなくなること  その1/4

『リベンジgirl』公式サイトから 1.『リベンジgirl』のあとに 今年の下期は、週末の雨模様ばかりでなく、体調不良や再び杖に頼るような足の痛みが続いて 絶好のシーズンにゴルフから遠ざかってしまった。 もう走ることまで望まないが、ワイワイとやる運動…

「Tシャツ売り上げ 最大になる価格は」《箸休めです》

ξ 昼食のため時々行く中華屋にはいくつか新聞が置いてある。 いつもの置き場所に残っていればたいてい手に取り、注文した定食が届くまで眺めている。 12月5日付朝日新聞(写真)の1面は、「脱・暗記 考える大学入試」との見出しで、2021年開始の共通テスト…

<続>「寛解以後」の世界に、どう対処していくのか

これは 「寛解以後」の世界に、どう対処していくのか の続きです。 ξ 「『寛解以後』の世界に、どう対処していくのか」を考えていたとき、偶然、リウマチ情報センターにアップされていた「炎症フリーの時代の関節リウマチの疼痛治療について」という研修会記…

「寛解以後」の世界に、どう対処していくのか

ξ 11月の膠原病内科の血液検査の炎症マーカー(WBC、CRP、ESR、MMP-3など)は、虚血性大腸炎の発症からかなりあとだったこともあってか異常はなかった。 こうしてメトトレキサートの休薬はちょうど6か月になった。 処方は相変わらず頓服用NSAIDと湿布である…

虚血性大腸炎と内視鏡検査のこと

( https://ssl.kotobuki-pharm.co.jp/guide/guide03-16 ) ξ 先月10月は、ちょっとした遠出の旅行のあと体調を崩した。 ある日の朝食後 ①強い腹痛②下痢、次第に水様便③嘔吐④下血(鮮紅色) という症状が出て、トイレのなかでも横たわってしまいたいと思う程の…

東京なんかに負けるなよー! その2

これは 東京なんかに負けるなよー! その1 の続きです。 ξ 東京から離れた「北の都」として、辛うじて残っていた温和なおっとりとした雰囲気は、いまや札幌駅周辺には全くみられない。 東京と変わらないスキのなさ、時間の刻み方だ。 札幌は、東京に圧倒的…

東京なんかに負けるなよー! その1

ξ 僕は、この新聞記事をずっと考え続けている。 しかし、まだしっくりとこない。 熊谷: ・・・誰もが「これほど有能で社会に有益である」という理想の自分と、現実の自分にはギャップを抱えている。 そのギャップを生きるには、3パターンしかありません。 …

UNDER CONSTRUCTION(工事中)という動的な心

ξ かつて、大雪山系の紅葉のニュースが流れ旭岳ロープウェーが観光客で混むようになったと聞けば、いくら季節の変化に疎いサラリーマンでも夏の終わりを感じた。 雪の積もる地域では、雪のない時期と積もる時期、夏と冬の二つの季節をめぐって、仕事も生活も…

時代の粗雑さに負けない その2

これは 時代の粗雑さに負けない その1 の続きです。 ξ 北朝鮮からミサイルが続けて日本上空に飛ばされるようになった。このため、学童が「防空頭巾」を被りながら避難訓練をしている姿もニュースになった。 また、衆議院の臨時国会中の解散がはっきりしてき…

時代の粗雑さに負けない その1

ξ 「がんと闘うな」で有名な近藤誠医師の食事への姿勢は、別に変ったものではなく真っ当な主張*1に思え、療養中の身にとって参考になった。 しかし、その本には釈然としない部分もあった。当時の違和を振り返れば、次のようなものである。 作家の曽野綾子さ…

レディー・ガガと線維筋痛症

ξ 記事を書いてみたいという衝動が訪れ、頭の中で仕上がり、あとはキーボード作業に移していくだけというような時に、突発的にオッというようなニュースに出会うことがある。 きょうは、レディー・ガガが線維筋痛症で演奏活動を休むというニュースがそれだっ…

夏とくしゃみとジャックナイフストレッチ

(写真:四国医誌69巻1,2号 7~16 APRIL25,2013 西良浩一『腰痛治療の最前線』) ξ 就寝時のエアコンの温度設定が難しい。 長い間、就寝時は少し高めにしたりタイマーで切ったりという操作が身体に望ましいと思ってきた。 そしてお腹にタオルケットくらいで…

「記憶」に上書きしていく意味

ξ 職場が変わって、引っ越した町の商店街は、すでに大型スーパーが進出してながく 古くからのヤオ屋、サカナ屋、ニク屋などの生鮮食料品店は、どんどん廃れていったそうだ。 それでもそのスーパーの通り向かいに、まだ小さな鮮魚店が残っていて、時々店主の…

炎症反応なし、でも痛む、どうすれば

ξ 関節リウマチがコントロールされているかどうか、リウマチ医は、ESR、CRP(いずれも炎症の程度)、MMP-3(関節破壊の程度)といった血液検査結果に、もっとも注目して判断するように 患者も血液検査結果をベースに症状を考えていくようになる。 そこで血液…

身近な他者の死、について

ξ まだ僕が若かった頃、4人の親の先頭を切って実母を喪った。 そんな日でも集まった子供らが夕飯をつくりはじめ 味のわからぬまま口に運ばなければならない夜が不思議でならなかった。 一方、久々に祖父母の家を訪れた幼い子供は 家の中を走り回り、テーブル…

スキだらけの人生

ξ 僕らはone wayの人生以外に選択肢はない。 この取り返しのつかない感じが、生きることの切なさを普遍的に生み出す理由になっていると思う。 身近な他者にもエンターテインメントにも、この同じ切なさを感じて慰藉されることがある。 農村に育った僕は、殺…

「大人の発達障害」への走り書き

ξ 少し前、発達心理学関連の本を読んでいたら、アスペルガー症候群のセラピストの事例が出ていた。 リハビリ対象のヒト(患者)の体験をイメージして追体験することがほとんど不可能だそうである。 しかし特定の疾患に対して有能なセラピストとされていた。 …

休薬して再投与を「目指す」リウマチ治療

(写真:四国医誌 69巻1,2号 7~16 APRIL25,2013 西良浩一『腰痛治療の最前線』) 「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」のこと 朝早くに、目が覚めたなら ラジオ体操代わりのリウマチ体操である。 寝床の中の、全身の関節、特に手…

メトトレキサートを休薬する

メトトレキサートようやく休薬 5月で2mgまできていたメトトレキサート(MTX)がついに休薬になった。 パリエット(プロトンポンプ阻害薬)も同時に無くなった。パリエットは発病直後から併発した逆流性食道炎でも役に立った。夕食後は間食を諦める、枕はやや…

「人は見た目が100パーセント」と言って遊ぶ

(写真は番組サイトから) ξ 「依存症とは人に依存できない病」(国立精神・神経医療センター 松本俊彦氏)だという。 他者という依存先が必要なのに、ある種の我慢強さ、完璧主義が他者の許容レベルを超えていると、他者と気持ちを分かち合えなくなる。 あ…

デパス離脱、私論

ξ はてなブログから1年前の記事について「ふりかえりメール」というものが来た。 ブログを始めて1年経ったお知らせみたいなものだろうか。 自分の病気に対する気持ちの整理のためのオボエガキに過ぎないものだったが、書くことの解放感もあり、とにかく1…

春と花粉症とドクターショッピング

ξ PSL(ステロイド)を止めてからこの4月でようやく1年である。 あぁ、やっと1年だぁ、という感慨はある。 関節リウマチでは、休薬して1年以内にA%が再発するとか、6か月寛解が続いたらB%はその後も寛解が維持できるとか、そういう報告をよく目にす…

トラウマ型の痛みに決着をつける

ξ 慢性疼痛と急性疼痛は、メカニズムではなく持続期間によって区分する概念とされている。 つまり疼痛が慢性化したら突然心因性に変わったりしないということである。 急性疼痛のほとんどは侵害受容性疼痛と考えてよいが、慢性疼痛には侵害受容性疼痛、神経…

「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」

ξ いまや闘病記という作品は難しい。 闘病中の知恵といった実用を求めるなら、すでにおびただしい数のダイアリー型の闘病記事がネット上で代替している。 また、稀有な難病で完治困難であること、苦しい症状に耐えていること、厳しいリハビリが必要なこと、…

トリガーポイント療法にすすむ

ξ おととしの桜の季節は、悶々と引き籠っていて、それが訪れ過ぎたことさえ遠い出来事のようだった。 去年は、まだ杖をついたまま桜並木に佇んでいた。桜が散った頃から恐る恐る杖を離した。 いま、まだ褐色の桜並木を、下肢に引きずるような違和感を感じな…

フェイク、真実 & 「嫌われる勇気」

ξ 現在の世界的なフェイクニュース騒ぎのなかで、“フェイク”健康情報として、大量の塩水を一気に飲んで腸内をキレイにするという「塩水洗浄」で体調を崩した事例が話題になっていた。 2月6日付NHK WEB版News Up(写真)では 体調を崩した人の「検索サイトで…

臨床的寛解、それから

ξ 関節リウマチの寛解基準をみると、臨床的寛解をDAS28で、構造的寛解をTSS(total Sharp score)で、機能的寛解をHAQ(health associated questionnaire)で評価するとされている。 このうちまず目標とすべき臨床的寛解にはSDAI(治療研究)、CDAI(日常臨床)…

リウマチ性炎症の終りと再生

幼児がソファからジャンプするとき 幼い子供がようやく歩けるようになれば、いずれ居間のソファに登り始める時期が来る。 ソファに登る格好は、ハイハイの延長線上にあり斜めの床をよじ登るような姿勢になる。 観察していてもこの登る姿勢はさほど突飛には見…

「心理学化」の海を離れる

ξ 精神科医・斎藤環氏は『心理学化する社会』(河出文庫、2009)で、心の不調を訴える人々の潮流を解説した。 これらは執筆時期からして1990年代の潮流だが、現在では、ブームを終え定着していると考えていいと思う。 本書から僕の関心事項を中心に、9個に…